Kristin Schnell: Of Cages and Feathers
¥10,500
ドイツ人写真家クリスティン・シュネルによる写真集。花や鳥を被写体にしながら、それらを鮮やかな色の紙や鏡、自然光を用いて独特の世界観を作りながら切り取られた写真群はシュネルが雄大な自然を賛美する姿勢で制作されたもの。自身もアーティストとして活動する編集者アライン・スミッソンは本書について下記のように語っている。 「これらの作品群を見ると、いかにして生身の生き物を使いながらもどうしたらこのような作品が作れるのだろうかと考えてしまう。子供時代に彼女が多くの時間を過ごした教会のステンドグラスの窓からインスピレーションを受けたという色彩豊かなコンポジションは彼女の考える自然に対する精神性そのものを写し出しているように思える。」 ■出 版: Kehrer Verlag ■刊 行: 2024年 ■仕 様: ハードカバー ■判 型: 240 × 320 mm ■ページ数: 128ページ ■図 版: 71点(カラー) ■言 語: 英語/ドイツ語 ■ISBN : 978-3-96900-180-6 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: Hardcover 24 × 32 cm 128 pages 71 color illustrations English, German Available ISBN 978-3-96900-180-6 2024
Philip Arneill: Tokyo Jazz Joints (3rd edition)
¥9,900
アイルランドの写真家フィリップ・アニールが日本のジャズバーやジャズ喫茶をテーマに取り組んだプロジェクト。同氏は20年もの間日本を拠点に活動し、同プロジェクトは2015年から開始。現代の都市景観のスピードと混沌から切り離され、時間が存在しなくなる隔離された独特の世界の広がるジャズバーやジャズ喫茶。トレンドの変化や顧客の高齢化、そしてコロナの影響で徐々に姿を消しつつある場所の数々を本書では記録している。元々は東京のジャズ喫茶を記録するために始まった本プロジェクトは徐々に日本全国に拡大し、各地方でも撮影された。 ■出 版: Kehrer Verlag ■刊 行: 2023年 ■仕 様: ハードカバー ■判 型: 240 × 210 mm ■ページ数: 168ページ ■図 版: 129点(カラー) ■言 語: 英語 ■ISBN : 978-3-96900-120-2 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: publisher: Kehrer Verlag Hardcover with embossing and slipcase 24 x 20 cm 168 pages 129 color illustrations English ISBN 978-3-96900-120-2 2023
Erik Östensson
¥8,700
ストックホルムを拠点に活動するスウェーデン人写真家エリック・オステンソン(1978-)の作品集。オステンソンはニューヨーク国際写真センター(ICP)とスウェーデンのウメオ大学で学び、北欧を中心にさまざまなギャラリー、美術館、フェスティバルで展示されている。 人物や日用品、構造物などを組み合わせながら生み出されるシュルレアリズム的な世界観で知られるオステンソン。彼は制作に4x5インチカメラを使用するため、現代のデジタルでのプロセスと比較すると圧倒的な時間と労力を要するが、作家は、だからこそ撮影する一枚一枚に集中し、細部にまで注意が届くのだという。複数の異なる物質を掛け合わせることで独特の違和感を作り出しながらも、どこか調和が取れた風景は、こうして時間をかけて行われる丁寧なプロセスあってのことかもしれない。 「私の写真は日常的なものを描いているが、新しい文脈と視点から撮影している。過去の観念が置き換えられ、見慣れた物の意味が広がり、モノと見る人の間に新たな接点をもたらしたい。」 「4×5インチのネガを使い、逆さまに写ったガラス板に向かって拡大鏡でピントを合わせる。露出は1回か2回しかしない。ネガを現像して結果を見るのだが、現像は露光してから数カ月後になることが多い。この古い技法のおかげで、立ち止まって注意深く見ることができるようになった。」 ■出 版: Kehrer Verlag ■刊 行: 2019年 ■仕 様: ハードカバー ■判 型: 205 × 255 mm ■ページ数: 88ページ ■図 版: 44点(カラー) ■ISBN : 978-3-86828-914-5 ※テキストなし :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: Cloth hardcover No text 20,5 x 25,5 cm 88 pages 44 color illustrations Available ISBN 978-3-86828-914-5 2019
Admir Jahic & Comenius Roethlisberger: Artists’ Recipes
¥10,560
ライアン・ガンダー、オラファー・エリアソン、アニッシュ・カプーアなど、世界各国のアーティスト81組を取材し集めた彼らの定番レシピをまとめた一冊。各料理は直筆の説明書きやドローイング、写真とともに自由に紹介され、料理本としてはもちろん、各作家のパーソナリティや世界観が垣間見え、目にも楽しい。出版以来、世界各国のミュージアムショップで販売され、各アートメディアで取り上げられるなど、Bolo Publishingを代表する一冊。 著者について: Admir Jahic & Comenius Roethlisbergerはスイス人アーティストデュオ。大型インスタレーションから彫刻、絵画、写真など幅広いメディウムを扱いながら作品を発表する一方で、2013年に出版社・Bolo Publishingを立ち上げ、自身のアートブックや他アーティストの作品集を発行している。 ■出 版: Bolo Publishing ■刊 行: 2015年 ■仕 様: ハードカバー ■判 型: 270 × 185 mm ■ページ数: 354ページ ■言 語: 英語 ■ISBN : 978-3-90623-704-6 Published by Bolo Publishing, 2015 Hardcover 354 pages 27 x 18,5 cm English
Saul Leiter『Retrospective』(4th edition)
¥10,970
ソール・ライター(1923-2013)は50年代よりニューヨークを拠点に『Vogue』をはじめファッション写真の領域で活躍するも、80年代には早々に第一線を退きます。その後半世紀もの時間を経て06年発行の写真集『Early Colors』で個人的に撮りためられたカラー写真を発表、再評価を受けます。 本書では、再注目のきっかけともなったカラー作品からモノクロ作品、そして女性のヌードを描いた絵画作品、さらにはスケッチブックまで幅広く収録。数々の作品集が世に出されてきたソール・ライターですが、彼の長きに渡る表現活動全体を網羅する貴重な一冊。これまで絶版と再版を繰り返す人気タイトルです。 ※本人のスケッチブックを複写した「ブックインブック」2箇所有り ■出 版: Kehrer Verlag ■仕 様: ハードカバー ■判 型: 220 × 264 mm ■ページ数: 296ページ ■図 版: 155点(カラー / モノクロ) ■言 語: 英語 / ドイツ語 ■ISBN : 978-3-86828-258-0 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: publisher: Kehrer Verlag Hardcover 220 × 264 mm 296 pages 155 color and b/w ills. English / German ISBN 978-3-86828-258-0
Kenji Toma 『The Most Beautiful Flowers』
¥9,900
藤間謙二 (とうま・けんじ)は新潟県出身、1990年よりニューヨークにて活動。主な個展に『Artificial Flowers』(2019、KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHY、東京)、『The Most Beautiful Flowers』 (2017、Gallery 916、東京)など。作品はFandación Centro Ordóñez - Falcón de Fotografia (サン・セバスティアン/スペイン)ほかに収蔵。 19世紀フランスを代表する植物図鑑『美花選』(ピエール=ジョセフ・ルドゥーテ著)に描かれた花へのオマージュとなるシリーズ。カラー写真のない時代にリアリティを追求し描かれた植物の細密画の表現を、現代の写真技術で再現するという逆のアプローチで表現した写真作品。 ■出 版: Kehrer Verlag ■刊 行: 2017年 ■仕 様: ハードカバー ■判 型: 310 × 250 mm ■ページ数: 160ページ ■図 版: 88点(カラー) ■言 語: 英語 ■ISBN : 978-3-86828-789-9 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: publisher: Kehrer Verlag Hardcover 310 × 250 mm 160 pages 88 color ills. English ISBN 978-3-86828-789-9 2017
Hertta Kiiski: Otherworld(お取り寄せ)
¥8,800
***こちらはお取り寄せ商品ですのでご注意ください(ご注文からお届けまで1ヶ月程度いただきます)*** ヘルッタ・キイスキ(1973-)は、写真、映像、立体、インスタレーションなど、多様なメディウムで作品を制作するフィンランド人アーティスト。本書は、『Archive Play』(2014、ニーナ・ヴァタネンとの共作)、『I Was An Apple And I Got Peeled But It Was A Good Thing』(2016)に続きケーラー社から3冊目の刊行となる作品集。 自分自身の娘たちを被写体にしたポートレートが中心に構成された本書は、7年の歳月をかけて制作。フィルムカメラを用いて日常風景を収めたスナップショットに対し、デジタル上での加工を繰り返すことで色鮮やかな作品へと昇華した娘たちのポートレート写真は強烈なコントラストを生み出します。鮮やかな色彩は作家自身がかつて経験し、今まさに娘たちが体感している若さを象徴し、日々瞬く間に過ぎていく白昼夢のような時間を表現しています。 ■出 版: Kehrer Verlag ■刊 行: 2023年 ■仕 様: ハードカバー ■判 型: 240 × 320 mm ■ページ数: 88ページ ■図 版: 73点(カラー)、Drawings by Jaakko Pallasvuo ■言 語: 英語 ■ISBN : 978-3-96900-137-0 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: Publisher: Kehrer Verlag Hardcover Drawings by Jaakko Pallasvuo 24 x 32 cm 88 pages 73 color illustrations English Available ISBN 978-3-96900-137-0 2023 Artist: Hertta Kiiski Texts: Jenna Sutela, Ilari Laamanen, Sini Silveri Design: Samuli Saarinen
Jessica Backhaus: Plein Soleil
¥10,500
ベルリンを拠点に活動するドイツ人アーティスト、ジェシカ・バックハウス(Jessica Backhaus、1970-)による作品集。バックハウスはこれまでにKehrer社から『Once, Still and Forever』(2012)、『Six Degrees of Freedom』(2015)、『A Trilogy』(2017)をはじめとした数々の作品集を発表し、今日のドイツ現代写真界を語る上で最も重要な人物の一人として高い評価を受けています。 今作『Plein Soleil』でバックハウスは色彩、表面、形態の構成的な相互作用が支配する見事な視覚的シンフォニーを提示。複雑な視覚言語を駆使したイメージは、前作よりもさらに先鋭的で妥協を許しません。現実のセットピースをミニマルに編集することで、彼女は日常を超越したイメージを作り上げ、見る者を生命エネルギーに満ちた生き生きとした光り輝く世界へといざないます。 彼女は色を用いて「描く」のではなく、「彫刻する」ようなアプローチで作品制作に取り組んでいるといいます。色の波動が持つ無限の生命力を私たちに語りかけ、あらゆる慣習にとらわれない色彩体験を促すこと、それが彼女が自らに課した役割なのです。 ■出 版: Kehrer Verlag ■刊 行: 2024年 ■仕 様: オタバインド(広開本)、ソフトカバー ■判 型: 280 × 360 mm ■ページ数: 96ページ ■図 版: 41点(カラー) ■言 語: 英語 ■ISBN : 978-3-96900-163-9 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: Otabind softcover 28 x 36 cm 96 pages 41 color ills. English Available ISBN 978-3-96900-163-9 2024
BOYS! BOYS! BOYS!(お取り寄せ)
¥10,560
***こちらはお取り寄せ商品ですのでご注意ください(ご注文からお届けまで1ヶ月程度いただきます)*** 「BOYS! BOYS! BOYS!」はロンドンのThe Little Black Galleryが立ち上げたゲイ/クィアの写真家による写真表現、特に男性を被写体にしたポートレートを紹介する雑誌として立ち上がったプロジェクト(編集:Ghislain Pascal)。本書はこれまで同誌で取り上げてきた中から30カ国・60名以上もの写真家の新作約140点を紹介しています。作家陣の中には中国、インド、イラン、ポーランド、ロシアなど、性的マイノリティが弾圧されている国々からの参加も多く、各者の表現を通して各国のクィアカルチャー、そしてそれを取り巻く現代社会を垣間見る一冊。 ■出 版: Kehrer Verlag ■刊 行: 2023年 ■仕 様: ハードカバー ■判 型: 200 × 240 mm ■ページ数: 208ページ ■図 版: 108点カラー、33点モノクロ ■言 語: 英語 ■ISBN : 978-3-96900-114-1 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: publisher: Kehrer Verlag Hardcover 20 x 24 cm 208 pages 108 color and 33 b/w illustrations English Available ISBN 978-3-96900-114-1 2023
Bleicke Bleicken: SYLT-FOTOGRAFIE 1925-1973
¥8,700
Bleickenは美しいビーチが人気のジルト島を撮影することに生涯をかけてきた。この作品集では、そんな彼が1920年代からこの島に住む住民や風景を撮りためられた作品をまとめたものである。風や砂、太陽の光がBleickenの撮る写真の上では重要なクリエイティブツールであり、モノクロでありながらも、光の鮮やかさや風の爽やかさが伝わる作品である。 ■出 版: Kehrer Verlag ■刊 行: 2014年 ■仕 様: ハードカバー ■判 型: 270 × 270 mm ■ページ数: 144ページ ■図 版: 119点(デュオトーンイラスト) ■ISBN : 978-3-86828-504-8 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::: Hardcover 27 x 27 cm 144 pages 119 duotone illustrations German Out of print ISBN 978-3-86828-504-8 2014
Lotte Bronsgeest & Geert Broertjes: Outside Room 8 [signed]
¥10,560
*作家によるサイン入り* オランダ人女性写真家ロッテ・ブロンスヘーストと男性写真家ヘルト・ブローチェスによる作品集。本プロジェクトはブローチェスが癌を患い、ブロンスヘーストがそんな彼のポートレートを撮りたいとリクエストしたところからスタートした。4x5インチカメラを用いて撮影された闘病生活を送るブローチェスを被写体に撮影を重ねると同時に、抗がん剤を投与したブローチェスの尿にネガを浸す、病院の治療用機器を使いネガに放射線を当てるなど、癌の治療に用いられるプロセスを写真にも施すことで、闘病の過酷な現実を浮き彫りにするとともに、新たな写真表現を模索する一冊。 ■出 版: Kehrer Verlag ■刊 行: 2022年 ■仕 様: ソフトカバー、和綴じ製本 ■判 型: 210 × 270 mm ■ページ数: 128ページ ■図 版: 114点(カラー) ■言 語: 英語 ■ISBN : 978-3-96900-071-7 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: publisher: Kehrer Verlag Softcover, Japanese binding with 10 foldout pages 21x27 cm 128 pages 114 color illustrations English Available ISBN 978-3-96900-071-7 2022 Artist: Geert Broertjes, Lotte Bronsgeest Texts: Jelle Bouwhuis, Geert Broertjes, Lotte Bronsgeest, Teun van der Heijden Design: Teun van der Heijden, Heijdens Karwei
Martin Essl: Le Château Rouge No 1
¥8,770
Martin Essl (オーストリア、1962-) パリの地下鉄の駅名を参考に、"Le château rouge no. 1"という架空の駅名をタイトルとし、この駅を起点にパリやその他様々なヨーロッパの場所を巡るEsslが撮影した作品集。それぞれが独特の色彩や光を放つ被写体と、時系列に反した作品の配列により、Esslの足跡を追うことで見る者は自然と想像力を掻き立てられる。 ■出 版: Kehrer Verlag ■刊 行: 2015年 ■仕 様: ハードカバー ■判 型: 260 × 190 mm ■ページ数: 120ページ ■図 版: 65点(カラー) ■言 語: フランス語 ■ISBN : 978-3-86828-598-7 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: publisher: Kehrer Verlag Hardcover 260 × 190 mm 120 pages 65 color ills. French ISBN 978-3-86828-598-7 2015
Elina Brotherus: Seabound—A Logbook
¥12,760
『Carpe Fucking Diem』(2015、ケーラー刊)をはじめ、セルフポートレートと風景写真を基調に、自身の生活や精神性をテーマにした作品を様々な作品集や展覧会の場で発表してきたフィンランド人アーティスト、エリナ・ブロテルス(Elina Brotherus、1972-)による写真集。本書はノルウェーの最南端ソールラン地方で撮影されたセルフポートレートを中心に構成。一貫して美術史を参照しながら作品を制作してきたブロテルスは、本作でも19世紀のロマン主義絵画を思わせる構図で撮影した作品や、オノ・ヨーコなど現代美術作家の作品を参照する作品などを収録。 ■出 版: Kehrer Verlag ■刊 行: 2021年 ■仕 様: ハードカバー、スリップケース付 ■判 型: 225 × 285 mm ■ページ数: 120ページ ■図 版: 57点(カラー) ■言 語: 英語 ■ISBN : 978-3-96900-033-5 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: publisher: Kehrer Verlag Cloth hardcover in slip case 22,5 x 28,5 cm 120 pages 57 color illustrations English Available ISBN 978-3-96900-033-5 2021 Artist: Elina Brotherus Texts: Elina Brotherus, Nicolai Tangen, Timo Valjakka Design: Dog Design, Helsinki, Ilona Ilottu
Karen Knorr: Connoisseurs & Academies
¥10,500
ドイツ生まれ・現在はイギリスを拠点とするアメリカ人フォトグラファー、カレン・ノール(Karen Knorr、1954-)の作品集。本書では〈Connoisseurs〉(1986–1990)と〈Academies〉(1994–2005)の二つのシリーズで構成。〈Connoisseurs〉シリーズでは「ヴィクトリア&アルバート博物館」、「チズウィック・ハウス」、「オスタリー・パーク・ハウス」、「サー・ジョン・ソーンズ美術館」など、元々はイギリスの貴族たちが建てた邸宅で現在は美術館・博物館として公開されている豪華絢爛な歴史的建造物を舞台に、邸宅の主たちがかつて収集した展示物を通していかに彼らの社会における権力・富の大きさを主張しようとしていたのかが垣間見える。 一方の〈Academies〉は、ロンドンのロイヤル・アカデミー・スクール、スウェーデン王立美術院、サンクトペテルブルク美術大学(ロシア)などの収蔵作品の展示室を舞台に、西洋における「美」の定義がどのような歴史的背景、政治的背景のもと構築されたのかを考察するシリーズ。本作では絵画や彫刻の展示された空間に、同施設の撮影地の収蔵物でもある動物の剥製が現れるのが印象的で、このシリーズを起点に動物の剥製が彼女の後々の作品シリーズでも登場している。 ■出 版: Kehrer Verlag ■刊 行: 2024年 ■仕 様: ハードカバー、ダストジャケット付 ■判 型: 240 × 300 mm ■ページ数: 144ページ ■図 版: 59点(カラー) ■ISBN : 978-3-96900-157-8 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::: Cloth hardcover with dust jacket 24 × 30 cm 144 pages 59 color illustrations English ISBN 978-3-96900-157-8 2024
Martin Essl: Le bateau ivre Paris 2019–2023
¥13,200
オーストリア出身でパリを拠点に活動するアーティスト、マルタン・エスル(Martin Essl、1982-)による作品集。タイトルの「Le bateau ivre(酔いどれ船)」は、アルチュール・ランボーの同名の詩にちなんだもので、ランボーは人間の人生の旅を船のイメージで表現している。5幕で構成された同劇にならい5章からなる詩的なこのフォトエッセイは、2019年から2023年にかけてパリ街中で撮影された写真で制作されている。前作での印象的なビビッドな赤を基調とした装丁に対し、今作では落ち着いた深い青の表紙が採用されており、本を開いてみても、どこかコロナ禍を思わせる人の気配のない街の風景など、時が止まったかのような静けさが感じられる作品の数々が並びながらも、変貌する都市の輪郭を描き直し、抽象的で現代的なパリの地図を構成している。 「Le bateau ivreは、果てしなく開閉するカーテンのように、同じものが永遠に戻ってくるパリの旅へと私たちを導いてくれる。まるで希釈され、変容したかのように、寒色を中心としたヴァリエーションの影響を受けて、パリの空間は次第にアクア・アルタとなり、地理的、社会的、文化的、時間的な境界線は解消されていく。」(Sarah Sauquetテキストより) ■出 版: Kehrer Verlag ■刊 行: 2024年 ■仕 様: ハードカバー、スリップケース付 ■判 型: 225 × 300 mm ■ページ数: 240ページ ■図 版: 149点(カラー) ■ISBN : 978-3-96900-173-8 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::: Cloth hardcover with tipped-in plate and in slipcase 22,5 × 30 cm 240 pages 149 color illustrations ISBN 978-3-96900-173-8 2024
Astrid Reischwitz: Spin Club Stories
¥9,680
ドイツ人写真家アストリッド・ライシュヴィッツ(1967-)の作品集。作家が生まれ育ったドイツ北部の小さな農村にはスピン・クラブという女性たちが羊毛を紡ぎ、刺繍や縫い物に勤しむ場があり、そこからその村独自の模様を施した刺繍が生まれた。今は故郷を離れアメリカ・ボストンで活動する作家が、先祖から自分自身へと脈々とつながる家系に紡がれる「糸」というモチーフを重ね合わせ、祖父母などが撮っていた古い写真や作家自身の撮影した写真とを刺繍で縫い合わせるようにして一つの物語へとつないでいく。 ■出 版: Kehrer Verlag ■刊 行: 2023年 ■仕 様: ハードカバー ■判 型: 300 × 240 mm ■ページ数: 128ページ ■図 版: 78点(カラー) ■言 語: 英語/ドイツ語 ■ISBN : 978-3-96900-093-9 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: publisher: Kehrer Verlag Half-cloth hardcover 30 x 24 cm 128 pages 78 color illustrations English, German Available ISBN 978-3-96900-093-9 2022 Artist: Astrid Reischwitz Texts: Karen Haas, Anika Kreft, Astrid Reischwitz Design: Kehrer Design (Claudia Eder)
Dana Stirling: Why Am I Sad
¥9,600
ニューヨークのクイーンズ区を拠点に、2014年よりFloat Photo Magazineの共同創設者兼編集長をつとめる写真家のダナ・スティルリング(Dana Stirling)による新作の写真集。 イスラエル・エルサレムでイギリス出身の両親のもとに生まれ、移民として異文化の中で育った幼少期より、家の外では疎外感や孤独、アイデンティティの喪失を、また家の中では鬱病に苦しむ母親の影を強く感じながら、写真を唯一の逃げ場として作品を撮り続けてきた彼女による本作は、私的な物語であるとともに、より普遍的な意味での、メンタルヘルスと芸術表現の相互作用についての探求の記録でもある。 ■出 版:Kehrer Verlag ■刊 行:2024年 ■仕 様:ハードカバー、スイス装、表紙にシルクスクリーンとエンボス加工 ■判 型:200 × 240 mm ■ページ数:112ページ ■図 版:60点(カラー) ■ISBN :978-3-96900-159-2 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::: Hardcover, Swiss binding with silk screen and embossed 20 × 24 cm 112 pages 60 color illustrations English Available ISBN 978-3-96900-159-2 2024
Dimitris Ch. Divanis: PINDUS
¥8,700
ギリシャ本土の背骨とも言えるピンドス山脈。その自然と人の営みが織りなす風景の数々を、本書『Pindus』は見事にとらえています。写真家ディミトリス・C・ディヴァニス(1971年-)は独学で写真を学びながら、これまでほとんど紹介されることのなかったこの山岳地帯の姿を、記録しはじめました。 本書には、時の流れとともに姿を消しつつある村々や手つかずの自然の風景が、繊細かつ力強い視線で収められています。そこには、失われゆくものへの郷愁と、今なお残る壮大な美しさの両方が刻まれており、読む者にノスタルジックな感情を呼び起こします。写真家自身が語るように、「この山の一つひとつの石は、私たちの想像を超える物語を秘めている」。本書を通じて、変わりゆく風景の記憶を心にとどめることができるでしょう。 ■出 版: Kehrer Verlag ■刊 行: 2016年 ■仕 様: ハードカバー ■判 型: 280 × 290 mm ■ページ数: 192ページ ■図 版: 124点(トライトーン) ■ISBN : 978-3-86828-677-9 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::: Hardcover 28 x 29 cm 192 pages 124 tritone illustrations English, Greek Available ISBN 978-3-86828-677-9 2016
Museum Tinguely: MICHAEL LANDY. OUT OF ORDER
¥9,900
1963年生まれのマイケル・ランディは、「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト(YBAs)」の一員として、1988年以降、世界的な注目を集めてきました。彼のインスタレーション作品は、日常とフィクションの境界を曖昧にしながら、社会とその価値観──消費、モノへの執着、所有と手放すことの意味──を鋭く問いかけます。 中でも代表作《Break Down》(2001年)では、ロンドンの元小売店を舞台に、当時自身が所有していたすべての物をリスト化し、最終的にそれらをすべて破壊するという壮大なプロジェクトを実施。この作品を通じてランディは、「私たちは何を持つことで自分を保っているのか?」「本当に生きるために必要なものとは?」さらには「破壊は創造たりえるのか?」といった根源的な問いを私たちに投げかけます。 本展は、ランディの活動を初期の1990年から最新作に至るまで包括的に紹介する、初の大規模な回顧展です。展覧会カタログも同時に刊行され、彼の代表作を一堂に収録。ユニークな製本仕様で、読者自らが「ページを破って」開封することで、ランディのテーマである「破壊と再構築」に実際に触れることができます。 ■出 版: Kehrer Verlag ■刊 行: 2016年 ■仕 様: スティフソフトカバー ■判 型: 240 × 330 mm ■ページ数: 240ページ ■図 版: 458点(カラー, 白黒) ■ISBN : 978-3-86828-716-5 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::: Stiff soft cover 24 x 33 cm 240 pages 458 color and b/w illustrations German Available ISBN 978-3-86828-716-5 2016
Hosam Katan: Yalla Habibi: Living with War in Aleppo
¥8,700
写真集『Yalla Habibi – Living with War in Aleppo』は、シリア内戦下のアレッポで、人々が戦争と共に生きながらも日常を保とうとする姿を捉えた記録です。写真家ホサム・カタン(1994年アレッポ生まれ)が2013年から2015年にかけて撮影したイメージには、怒りや悲しみ、喜び、絶望、連帯といった多様な感情が交錯しながらも、尊厳を守ろうとする人々の力強さが映し出されています。 本書は、戦争報道が減少するなかでも語り続けることの重要性を伝えると同時に、アラビア語で「さあ行こう、私の愛しい人よ」を意味する「Yalla Habibi」という言葉に、人々の親密さと希望を託しています。2014年に亡くなったドイツの報道写真家アンヤ・ニードリングハウスに捧げられた一冊です。 ホサム・カタンはロイター通信のフォトジャーナリストとして活動し、現在はハノーファーで写真を学ぶ傍ら、国際的な報道写真賞を多数受賞しています。 ■出 版: Kehrer Verlag ■刊 行: 2017年 ■仕 様: ハードカバー ■判 型: 240 × 320 mm ■ページ数: 152ページ ■図 版: 74点(イラスト) ■ISBN : 978-3-86828-839-1 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::: Hardcover 24 x 32 cm 152 pages 74 color ills. English ISBN 978-3-86828-839-1 2017
Charles Fréger: Cimarron Freiheit und Maskerade
¥6,600
写真集『Cimarron』は、16世紀以降アメリカ大陸各地で奴隷として連れてこられたアフリカ人たちが、逃亡し、自らの共同体を築いた歴史に着想を得たシリーズです。タイトルの「Cimarron(シマロン)」は、スペイン語圏で逃亡奴隷を意味する言葉に由来しています。 著名な写真家シャルル・フレジェによる本作では、ブラジル、コロンビア、カリブ諸島、中米、そしてアメリカ南部に至るまで、奴隷の子孫たちが今も受け継ぐ華やかな仮装や儀式の姿を捉えています。これらの祭礼は、アフリカ系や混血の文化的ルーツを称え、記憶を現在に生き生きと伝えるものです。 辺境の地で撮影された迫力ある衣装の肖像写真に加え、民族誌的・歴史的文脈を補足するテキストも収録。社会史、民俗学、そしてファッションの実験性に関心のある読者を惹きつける一冊です。 ■出 版: Kehrer Verlag ■刊 行: 2019年 ■仕 様: ハードカバー ■判 型: 233 × 72 mm ■ページ数: 320ページ ■図 版: 233点(写真), 72点(イラスト) ■ISBN : 978-3-86828-906-0 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::: Hardcover 18 x 23 cm 320 pages 233 color photos and 72 color illustrations German ISBN 978-3-86828-906-0 2019
Toby Binder: Wee Muckers Youth of Belfast
¥7,700
写真家トビー・ビンダーによるシリーズは、ブレグジットの影響を受ける北アイルランドの若者たちの日常に迫るドキュメントです。国民投票では残留票が多数を占めたものの、イギリス全体のEU離脱により、北アイルランドもまたEUを離れることになります。30年以上にわたる紛争の末に1998年のベルファスト合意(和平合意)が実現しましたが、その根幹をなすのがアイルランド共和国との間に設けられた「開かれた国境」でした。ブレグジットによりこの国境がEUの対外境界となれば、和平プロセスへの影響が懸念されています。 本シリーズでは、ベルファスト市内に点在するプロテスタント系およびカトリック系の6つの地域で暮らすティーンエイジャーたちの姿を追い、失業、ドラッグ、暴力といった問題に直面する若者たちの実像を描いています。宗派や「ピースウォール」の向こう側にかかわらず、そこにあるのは共通する現実―分断と隣り合わせの日常です。 ■出 版: Kehrer Verlag ■刊 行: 2019年 ■仕 様: ハードカバー、カラーエッチング ■判 型: 240 × 175 mm ■ページ数: 120ページ ■図 版: 88点(デュオトーン) ■ISBN : 978-3-86828-915-2 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::: Hardcover 24 x 17,5 cm 120 pages 88 duotone illustrations English Out of print ISBN 978-3-86828-915-2 2019
Museum Goch: Beate Terfloth Zeichnung/Drawing
¥8,300
本書は、ドローイングを通じて「線」という概念を多角的に探求してきたアーティスト、ベアーテ・テルフロート(1958年香港生まれ)の作品世界を紹介する一冊です。三次元空間に引かれた線から、平面上の紙に描かれた線まで――テルフロートはつねに新たなアプローチで「線」と向き合ってきました。 本書は、1993年にラホールで制作されたアーティストブック『Frontier』の準ファクシミリ版を中心に構成されており、ドイツ・ゴッホ美術館での展覧会開催にあわせて刊行されました。イスラム書式の組版に着想を得た70点のドローイングが、やや透ける紙に印刷されており、ページをめくるごとに変化する空間が立ち上がってきます。 加えて、過去40年間に制作された他のシリーズ作品――主に空間的な構成や鉛筆・筆によるドローイング――からの抜粋も収録されており、テルフロートの多面的な創作活動に視覚的に触れることができます。現在はベルリンとザルツブルクを拠点に活動し、モーツァルテウム音楽大学では版画とドローイングの教授を務めています。 ■出 版: Kehrer Verlag ■刊 行: 2022年 ■仕 様: ソフトカバー ■判 型: 160 x 240 mm ■ページ数: 160ページ ■図 版: 25点(カラー), 72点(白黒) ■ISBN : 978-3-86828-915-2 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::: Softcover 160 x 240 mm 160 pages 25 color and 72 b/w illustrations English, German Available ISBN 978-3-96900-059-5 2022
Cristina Dias de Magalhães: Instincts. Same but different
¥8,300
写真家クリスティナ・ディアス・デ・マガリャンイスは、双子の娘ヴィクトリアとヘレナの誕生をきっかけに、母として、女性として、そしてアーティストとしての自分自身を見つめ直しました。彼女は、二人の子どもとともに過ごす日々を観察しながら、その成長や出会いの瞬間を写真に記録していきます。 その作品群は、視覚的な日記のように家族とのつながりや幼い頃の記憶をたどるものであり、人間と動物のあいだにある「本能」にも焦点を当てています。彼女が撮影した二枚組の写真(ディプティック)には、言葉にしなくても伝わる感情や、共に過ごした時間によって育まれた絆が映し出されており、本能こそ生きるための根源的な力であることを静かに伝えています。 ■出 版: Kehrer Verlag ■刊 行: 2022年 ■仕 様: ハードカバー、スイス綴じ ■判 型: 165 × 226 mm ■ページ数: 96ページ ■図 版: 53点(カラーイラスト) ■ISBN : 978-3-96900-063-2 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::: Hardcover, Swiss binding and open spine 16,5 x 22,6 cm 96 pages 53 color illustrations English, French Available ISBN 978-3-96900-063-2 2022